貿易事務

貿易事務はきつい??忙しい??残業が多い??

こんにちは
有坂です。

昨今悪名名高い「残業」ですが

貿易事務の仕事って残業が多いですか?

あるいは

貿易事務ってめっちゃ激務なんですよね!??大丈夫ですか?
なんてことを聞かれます。

飛鳥:私は一般事務なのですが年末や年度末、決算期なんかが忙しいです。貿易事務の仕事って普段から忙しいのか、残業結構あったりするのか同じ「事務職」でも種類が違えばどのくらい違うのか気になります

貿易事務で残業が多いかは会社によって時期によって部署によって全く違う

基本的には勤める会社で決められている就業時間の通りです。
日本の会社は朝9時から夕方17時、18時までの勤務であることが多いですね。
勤務時間自体は通常の会社と変わりませんが

・取引している国
・時期
・人員配置
・トラブルの有無

によって同じ社内であってもだいぶ変わってきます。

取引している国によっては時差の影響がかなりある

お隣韓国・中国やタイ・ベトナムなどの近隣アジア諸国であれば日本との時差は1〜2時間くらいですので時差による影響はそこまで業務に及ぼしませんが取引相手がヨーロッパや北米・南米といった場合は時差の影響が大きくなります。

ヨーロッパとの時差は大体8〜9時間で日本が夕方になってようやく1日が稼働し始めます。なんとか同日のうちに連絡を取り合うことができますがもうすぐ日本が業務終了という時間からの稼働になりますので案件によってはその日のうちに話をつけなければならず定時には上がれないという日も出てくるでしょう。

アメリカ本土はタイムゾーンが4つに分かれていますが一番時間帯が遅い西海岸は日本との時差が17時間(サマータイムの時は16時間)となります。日本が17時の時にはまだ1日がスタートする前の夜中ですが日本が朝9時の時点で西海岸は前日の夕方4時です。
このため夕方定時以降の残業ではなく、始業時間より早くきて対応するということも職場によっては発生する可能性もあります。

昨今働き方改革、残業が少なくなりような取り組みが世間でも叫ばれていますが貿易や国際関係の仕事に時差が必ずついて回ります。
この時差による残業は自身の工夫によって乗り越えるにも限界がありますし、毎日のことです。

企業によっては始業時間をあらかじめずらしていたり対策をとっているところもあります。
もし貿易事務だけに関わらず貿易関係で働こうと考えているなら自分の生活を考えて少しくらい残業が可能なのか、残業は0でないと難しいのかをしっかり考えておいておくことはとても大切です。

面接時に確認するか、派遣の場合であれば派遣会社に、転職エージェントを使用するならエージェントにどのくらい残業があるのかをよく確認して納得いく状態で仕事ができるようにすることが大事です。

時期によって残業が多くなる

業界によって1年の中で忙しい時期は異なりますが、この他に日本の休日と取引国の休日の関係で忙しくなる時期というものがあります。

例えば輸入でしたらまず年末年始は忙しくなります。
日本は12月の終わりから三が日まで正月休みであることが多く、会社によっては4日くらいまで休みだったりします。

この時期日本は数日間の休日ですが海外は稼働しているところがほとんどです。そのためどこの公的機関も会社も稼働してない年末年始休暇中に貨物が到着してしまわないようにスケジュール調整を行ったり、仕事初めの日あたりに日本に到着した大量の貨物の書類処理を一気にさばく状況になります。

中国と取引がある場合は1月の終わりころから2月の半ばくらいまでの旧正月前が忙しくなります。
この旧正月期間中は全く商品が動かなくなってしまうため、その期間もまかなえる量の貨物が輸入されてきます。
お正月明けと同様書類処理や輸入された貨物の配送処理等で忙しくなります。

ヨーロッパやアメリカではお正月よりクリスマス休暇です。
国によって企業によって人によってもクリスマス休暇期間は異なりますが一般的な休暇期間は12月20日〜1月1日までとされているところが多いようです。

が、日本とは異なり有給休暇をしっかり消化する文化の国です。「人によって」というのはこの一般的な期間に加えて有給休暇をくっつけて長期休暇にする人もいるから、ということです。

そのため会社自体は稼働しているものの主にやりとりしている担当者が不在のため連絡が取れなかったりいつもより少ない人数で仕事をしていたり、かつ半分くらい休暇気分でもあったりするのでなかなかうまいこと仕事が進まないことがあります。

アメリカとカナダにはサンクスギビングデーという祝日がアメリカは11月の第4木曜日、カナダは10月の第2月曜にありますがクリスマスと同じくらい大きな祝日で、この日からだんだんクリスマス気分→お休み気分になっていきます。
日本では何かと慌ただしいこの年末の時期に取引国は連絡が取りづらくなるためなかなか仕事が進まず残業が発生しやすい時期です。

海外の祝日はインターネットで検索するとすぐに出てきますが、検索結果で出てくる正規の祝日以外にも実際には休みが長かったりするというのが現状です。

人員配置

企業の規模によりどのくらいの人数を配置できるかは変わってきます。
大手企業までになれば業務内容ごとに細かく人を配置することも可能でしょうが中小企業であったり、大手企業でも人件費にあまり予算かけない考えの企業であれば少数精鋭で回していることもあります。

一人一人の受け持つ仕事の範囲が多くなり、多岐にわたり業務をこなさなければならないかもしれません。

よく考えればそれだけの知識と経験を積むことができますが過度な業務量は残業を生み出し心身共に疲労が蓄積してしまいますしプライベートの時間も割かれてしまいます。

転職等で勤務先を決める際は一人がどこまでの業務を受け持つかも確認が必要です。自身の生活ペースが大きく狂ってしまうようでは長く勤めることはできません。自分にとっても企業にとっても「こんなはずではなかった」となることの無いようにしっかり確認しましょう。

トラブルの有無

仕事をしていればいつも順風満帆ということはありません。
いくら対策をしていても何らかのトラブルが突発的に発生するものです。

自分のスキルと経験、トラブルの度合いによってはすぐに解決できるものもあれば
関係各所の力も必要なほどの問題ともなると一筋縄ではいかないこともあります。

こうした場合どうしても問題解決に時間が取られ、かつ他の通常業務も並行して進めることになりますので残業になってしまうこともあるでしょう。トラブルは常日頃から発生する残業要因ではありませんが、それでも家庭の事情等で全く残業をすることができないという人はこのような事態になった場合のことも想定しておく方が良いです。

飛鳥:日常的に残業になってしまうかどうかは事前にきちんと確認しておけば回避できそうなんですね。

有坂:そうですね。それでも結構突発的なトラブルだったりイレギュラーなことが発生してしまうことはそれなりにあるのでなんとも言えない感じではありますが。でもそんなに毎日残業ということもないですね。

飛鳥:転職を考えるときは面接でどのくらい本当のこと言ってくれるかもちょっとわからないですよね。
派遣会社や転職エージェントならその担当者に聞けば聞きやすいし、登録者で今まで同じ会社に勤めたって人もいるだろうし、そう思うとより知りたい情報が遠慮せずに聞ける気がしますね。

有坂:はい、プロの力を借りれるときは借りることをお勧めします。自分の為ですからね。遠慮は全く必要ありませんよ!