こんにちは
有坂です。
今回は最近耳にする「貿易事務はAIによって無くなくなってしまうのか」です。
確かに事務処理をするのなら人間より機械の方がよっぽど正確に早く仕上げるだろうし…。
貿易事務も事務職であることには変わらないし、10年後、20年後はどうなんでしょうか?
貿易事務の仕事は将来なくなる仕事候補?
AI(人工知能)の台頭により将来なくなると言われている仕事が数多くあります。
貿易事務もその内の一つです。
貿易事務は10年後、20年後には消滅してしまう職業なのでしょうか。
AIにより代替え可能な仕事は定形型の仕事であるものがほとんどであると言われています。
決まったことをPCに入力する内容のものは定型の仕事に当てはまるため貿易事務の仕事もAIに代替えが可能とされています。
貿易事務の基本的な仕事内容は
書類作成
各国からの書類の内容確認
通関依頼を行う
貨物の配送手配を行う
在庫管理をする
といったことです。
コンピューターに代替え可能な仕事がほとんどでありこれらの内容の仕事は徐々に人が行わなくても良い時代になるでしょう。
貿易事務の仕事は無くならない?
AIを導入している企業も少しづつ出ていているようですが
まだまだ活用されていないのが現状です。
背景にAIを導入する費用と効果、導入に至るまでの作業が懸念されているようです。
社内にAIに関して詳しい職員がいなければ外部委託することになりますが
外部企業もAIに精通している人がまだ少ないと言われています。
外部委託することで導入費用はさらに上がります。
どの業務までをAIに組み込み運用できるかといった問題もAI導入に関して企業が足踏みする原因となっています。
結果まだ人に任せた方が費用も時間もかからないと考える企業が多いのです。
加えて現段階でAIに置き換えられない(と考えられる)仕事があります。それはクレームやトラブルの対処などです。

クレームやトラブルの内容が毎回同じものであればAIが学習して対処してくれるかもしれません。
しかし発生するクレームやトラブルは内容も規模も千差万別です。
その上問題発生時には誰かに何かを懇願したり、説得したり、協力を仰いだり、生身の人間を相手に心を動かすための対応が必要となってきます。
また各国の情勢により今までは問題にならなかったことが突如通用しなくなるということもあります。
貿易の仕事は国も違えば言葉も文化も異なる人たちとの仕事です。日本国内だけの仕事では考えられないようなことが発生します。
少々大変ですが国際間の仕事がある限り必ず発生しますし、
この先の未来日本がどこの国とも貿易をしなくなるということも考えられません。
この点を考えると貿易事務の職業自体は完全になくなることはないと言えるでしょう。
また貿易業界は比較的古さが残るっている業界でもあります。
見方を変えれば本格的に貿易事務の仕事をAIで代替えされるまでにこの仕事に携わり知識と経験を身につけ、
将来同僚になるであろうAI君に機械的に処理が可能な仕事を任せ、
自分は今までに得た知識と経験をもとにさらにステップアップした業務を行う、という展開も望めるでしょう。
でも確かにそうかもしれない、
未経験であれば今始めるのがチャンスかもしれないですね!
将来も貿易事務として働くために必要なこと
貿易事務の仕事の中でも人ならではの行動ができるかが鍵です。
例えば輸出入の貨物の中には通常通りのスケジュールで納品されれば問題ないものと、
場合によっては一刻でも早く納品をしなければならない、
「この日までに必ず納品をしなければならない」といったことも発生します。
そのときに通関のために必要な書類や情報が全て整っていなくても自分で考え・工夫して
どんな情報提供をしたら、
どんなアクションをとったら関係各所は協力してくれるか、
事前にどれだけ準備ができるか
といったことは人ならではの仕事と言えます。
何かあった時はお互い様と協力しあえる関係性を構築しておけるのも
人ならではです。
どんな仕事にも当てはまりますが自分と一緒に仕事をする「人」そして自分の行った仕事によって商品やサービスを手にできる「人(納品先・取引先・その先の一般消費者など)」を意識しながら仕事を進められることが必要となってくるでしょう。

事務職だからこそ社内外のコミュニケーションはとても大事
貿易事務の知識と経験を他の仕事に生かす
「企業で貿易事務として働く」からは離れますが貿易事務の仕事を通して積み上げた知識と経験を生かし、個人で輸出入ビジネスを始めるという道もあります。
もちろん貿易事務の知識のみならず通関業者の行っていることや販売戦略といった営業の知識も合わせて必要となりますが全くの知識ゼロからのスタートに比べれば取り組みやすいです。
中には独学で個人で輸出入のビジネスを始めて成功されている方もいますがかなり根気のいることだと思います。
一度企業に属して貿易の仕事をするメリットとして
・直接先輩社員から教えてもらえる
・企業ならではの大きな数量、金額の取引案件を扱うことができる
・本には載ってないような事例等を聞くことができる、
また実際に体験することができる
・学びながらもお給料をもらえる
といったことが上げられます。

実際に経験者から教わる、体験談を聞く、対処法を聞くことができる環境は自分の成長を早めることにつながります。
その環境の中で自分が今後貿易事務として企業勤めを続けるか、経験を生かし違う道へ進むかといったことのヒントも見つかるでしょう。
雇う側の企業からしたら「学ぶ」ことより「仕事をきっちりやってほしい」というのが本音ではありますが誰しも最初は覚えながら、学習しながら仕事をしていきます。その上できちんとお給料も支払われます。これを活用しない手はありません。
最初からすでに「将来的には個人で働きたい」と考えている方も一度企業で働くことは将来の夢への近道になるかもしれません。
そこで得られる経験はきっとのちに自分を助けてくれます。
貿易事務員として働かなくなったとしても培った知識と経験は無駄になることはないですよね。
先を見据えるのも大事だけど、
あまりに考えすぎて動けなくなるよりは今すぐできることは何かを考えて行動する方がもっと大事ですね。
将来のことは明確にわかりません。
飛鳥ちゃんの言う通りあまり悩みすぎず行動に移すことも時には大事なことと言えますね。
いかがでしたでしょうか、
貿易事務として働いている感覚をもとに貿易事務の将来性についてお話ししてみました。
貿易事務に興味を持っている、これから働いてみたいな、と感じている方に少しでもご参考になれば幸いです。

