通関士

通関士試験の勉強時間・勉強方法③独学編

こんにちは
有坂です。

通関士試験の勉強方法最後は「独学」についてです。

前回、前々回でスクールと通信講座についてアップしています!こちらもご覧ください。

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独学

最後に独学パターンです。

専門用語と法律問題が多い通関士試験では通関業者としての仕事が未経験で独学での挑戦、合格はなかなか難しいです。一方実務経験者は独学でも自分が普段携わっていることなので勉強も取り組みやすいと言えます。

通関士試験は実務経験が5年未満の場合は3科目全て受験する必要があります。通関業者として働き始めたばかりの人は全くそうでない人よりかは知識と経験が助けてはくれるでしょうが自分が全く普段仕事で関わらない分野の問題が出ることもざらにあるため場合によっては独学では難しい場合もあります。

実務経験が5年以上ある人は3科目目の「実務」の試験が免除されます。これはとても大きいです。通関士試験の3科目のうち合否を決めるのはこの3科目目の「実務」試験といっても過言ではないほど受験者もスクールでも通信講座でも一番力を入れる科目なのです。

と言うのも、1科目目の通関業法と2科目目の関税法に関しては内容理解することはもちろん大事ですがとどのつまりは「頑張って覚える」しか勉強方法がないのです。

そのため3科目めが免除である受験者は通関業がどんなものかと言うことが頭にあるのがベースなので、むしろスクールに通う時間やお金を考えるとテキストを購入して自力で勉強する方が良いでしょう。

湊君:まぁ僕の同僚はスクール通いましたけどね。僕の直接の知っている方ではないのですが、やはり通関の仕事をされている方で独学で試験に挑戦した方がいます。(僕からすると知り合いの知り合いの知り合いくらいの位置なんですが)その方の話を紹介します。

湊君の知り合いの知り合いの知り合いの方:

「通関業者に勤めて今10年目になります。資格取得より実際に仕事ができるのかどうかが大事と常日頃から思っていた僕は最初はあまり通関士の試験を受けようと思いませんでした。

何より働き始めて最初のうちは覚えることも多く、新人だからといってミスは許されない仕事なのでこの仕事をどうにかできるようになることで頭がいっぱいでした。

早く独り立ちして戦力になりたいと思っていました。そう考えると机に向かって勉強なんかよりどんどん実際の仕事を経験しないと!と仕事に邁進する日々でした。

そして30歳を目前にして「通関士試験を受けないのか」と上司や同僚に言われたのです。会社によって違うかもしれませんが僕が勤めている会社は通関士の資格を持っていれば多少なり手当がつくもののそれほど大きな金額ではありません。

しかし管理職やいわゆる「課長」とか「部長」とか役職の付いているとはやっぱ取得しています。昇進に全く興味がないといえば嘘になりますし、今の会社にまだいるか、転職するかもわからない。

けどいずれにせよ取得しておくことに越したことはないのかな、通関士試験合格者という実績が僕の将来にプラスに働くことはあっても足を引っ張ることは決してないだろうと考えるようになりました。

当時、通関士試験を受験しようと思った時は通関業者で働いて7年目の時でした。そのため3科目目の実務試験は免除対象に。通関士試験はこの3科目目が一番厄介と聞いていたのでそれが免除になるのは嬉しい反面なんだかいいのかな?と思う気もしていました。

免除になったおかげで他の2科目に勉強時間を集中して当てることができましたがはっきりいって最終的にはどれだけ正しく覚えられるかが鍵でした。なのでまとまった勉強時間を確保できるようにと言うよりかは少しの時間でもテキストを見る。見る。見る。読む。読む。理解する。覚える。といった感じで細切れ勉強していました。

通勤電車で、お昼の休み時間に、夜仕事終わってから家で問題集を繰り返しといて答え合わせして復習。平日は1日の勉強時間トータルしたら2時間もなかったと思います。

全体の勉強時間はトータルで3ヶ月ちょっとくらいだったと思います。ネットをでどのくらい勉強時間かかっていたとか、たまに荷主さんで通関士試験に挑戦している方の話などを聞くことがありますが概ね半年ちょっとから1年弱は勉強期間を設けているようだと聞きました。

確かに僕はすでに仕事で何年も携わっている上に「実務」が免除でしたからこの期間で大丈夫だったのかもしれません。

もし貿易業界に関わっていたとしても通関業務未経験の方の場合で独学でなんとかしたいと考えているならもっと時間がかかるのを覚悟の上で取り組まれた方が良いです。」

 

湊君:通関業法と関税法はほぼ暗記に近いですね。でもただ単に覚えるのと意味を理解して覚えるのでは実際に問題を解くときに記憶の引っ張り出し方が違うと思います。

とは言え、実務であまり携わらない内容の問題があるもの確か。例えば自身がメインで扱っている貨物と全く別分野の商品に関してだとなかなか頭に入れるのも大変です。

勉強を習慣化させる

社会人になってから学生のように勉強を習慣的にしなくなったと言う人はきっと多いのではないかと思います。しかし資格取得にかかわらず働く上で必要に迫られて勉強なければならない状況になることは多いのではないでしょうか。

学生の頃は1日でメインの時間が勉強の時間。今や1日のメインの時間は仕事の時間。(もちろんアルバイトを頑張ってる学生さんもたくさんいらっしゃいますね。)

まずは「仕事しながら勉強する」を習慣化させましょう。

習慣化とは「やらないとなんだか気持ち悪い」となるくらい。朝起きる→顔洗う→歯磨く…みたいな感じです。おそらく誰しもが子供の頃から習慣として行なっていることだと思います。だから毎日苦痛だと思わないですよね。苦痛とか考える前に体が勝手にそう言う行動をしていると思います。勉強も極端に言えばこの状態にします。

スクールに通っていた湊君の同僚さんは授業のない日もとりあえず自習室に行くようにしていました。自分が勉強できる環境に行くことを習慣化していたのです。

通信講座を受講していた(事例その1)中村さんも出社前に勉強時間を設けることを決めて実践されていました。

通関士試験の内容は通関業に触れたことのない人からしたら最初はチンプンカンプンで勉強するモチベーションがなかなか上がらない方もいると思います。なのでまずはテキストを必ず開くこと、勉強することを習慣化しましょう。

できれば「火曜日と金曜日は〜」とかではなく「毎日」です。毎日行うことでだんだんと勉強することが当たり前になっていき1日を通してテキストを見ていない時間があればなんだか気持ち悪さを感じるようになります。

こうなれば「やる気・モチベーション維持」から解放されます。「やる気・モチベーション」の有る無しに関わらずとりあえず勉強するからです。勉強すると決めたもののなかなか身が入らない、と言う方はまずは勉強することの習慣化から試して見てください。

誰かと勉強期間を共有する

通信教育を選択した(事例その2)田崎さんは試験挑戦を公言し、たまに職場の同僚と勉強会を開いていました。人に目標を言ったり、他人を巻き込んで勉強することは何と言ってもだらけ防止効果があります。

「言ったものの落ちたらどうしよう、恥ずかしい」と言う気持ちが自分を行動させます。なんとかして自分に降りかかる嫌な状況を避けようとするからです。

自分の考え、信念、心をを強く持って行動できるのが一番望ましいですがみんながみんなそんな強い気持ちで持って行動できるわけではありません。

それでも「通関士試験に合格したいんだ!」と言う気持ちを持って一歩踏み出したのです。「嫌な状況を避けようとするため」が勉強の動機づけだとしても結果行動に移せたならそれは目標達成にきちんと向かったことを意味します。

行動する>何もしない

です。

有坂:毎日の仕事でも新しいことを覚えなくてはいけなかったりします。限られた時間の中で勉強をするって本当に心を強く持ってないと挫折してしまいそうです。

でも自分の意識を強く持つことだけが勉強する上での大事なことではないのですね。自分がどんな生活をしててどんな性格なのか、きちんと考えて勉強方法組み立てて行くことが一番大切ですね。

いかがでしたでしょうか。

スクール、通信講座、独学と3回に分けてどのような勉強方法かをほんの少しではありますがお伝えしてきました。これから試験を受験しようと思っている方に少しでもご参考になれば嬉しいです。