通関士

通関士に向いている性格

こんにちは
有坂です。

今回も湊君と一緒にお送りします。
お題は通関士に向いている性格とは?です。

湊君:こんにちは湊です。なんでも仕事って向き不向きあると思います。通関士はこんな業務があるからこんな性格の人があってるのかなぁ、といった具合でお伝えしていきます。

ご参考になれば幸いです。
ちなみに有坂さん、自身が貿易事務職やってて仕事と自分の性格マッチしてるなって感じることありますか?

有坂:貿易事務の仕事は船積み書類のチェックをしたり、その書類を作成したり、在庫管理したりよくわかんないトラブルを対処したり…
細かくて、ルーティンでそれでいて突発的なことが起きる仕事なわけですが。黙々と仕事を進めるのが好きでかつルーティンすぎないところが結構自分にはあっている…気がします!

湊君:あ、でもね通関士も結構おんなじ感じですよ。

通関士に向いている人はこんな人!

専門的な知識と正確さ、スピードが求められる通関士の仕事はこんな方が向いています。

1、細かい確認作業が苦にならない
2、継続して勉強ができる
3、荷主のために頑張れる
4、冷静でいられる

細かい作業が苦にならない

通関士の仕事は輸出入に関わる船積書類の確認や申告書作成です。
申告する書類に不備があった際、スムーズに輸出・輸入申告ができなくなってしまいます。
申告書を作成する際には荷主からの書類を元に作成しますので受け取った書類にもおかしな点がないか確認します。

訂正箇所や確認事項があれば逐一荷主に内容の確認をします。
荷主側が通関について詳しくない場合もあるのでわかりやすく説明する、その上で正確が情報を教えてもらい正しい申告を行えるよう努めます。

また輸入の際は関税を決定するために関税率表を用い関税率を確認し、特恵(関税率が低くなるor無税になる)の有無を確認して関税の計算をします。この計算が間違うと納める関税額が変わってしまうため正確に行わなければならない大事な業務です。

継続して勉強ができる

貿易に関する仕事は語学力、法律、貿易の仕事ならではの専門知識が必要になります。
通関士は特に商品・貨物を輸出・輸入する際の要の仕事をしています。
TPPなど関税に関する協定や国内での法律改正、外国の情勢などが通関に影響を及ぼすこともあります。


通関業者のミスはダイレクトに荷主に影響します。自ら輸出・輸入の手続きを行なっている企業もありますが大半はその内容の煩雑さゆえにプロである通関業者へ依頼しています。その荷主の信用を無くしてしまうことのないよう常日頃から貿易に関する知識の習得を心がける、最新のニュースに関心を持っていられることが大事です。

荷主のために頑張れる

貿易の仕事は当たり前ですが海外が関係している仕事です。
そのためもう貨物が入船間際にもかかわらず荷主が相手国から書類を入手できていなかったり、天候不良で貨物の到着が遅れてしまっていたり、その割に荷主の都合で急ぎで通関させなければならないといったことがあります。なんとか間に合わせるために怒涛の残業になることも。

朝来たらいきなり「AIR貨物成田に到着しちゃってます」とか…。
文化や言葉の違いがある国際間の仕事というだけでもトラブルは起きやすいものです。
その上で荷主の依頼にできるだけ対応するのが通関業者の仕事です。まさに縁の下の力持ち、誰かの助けになる、誰かに感謝されると嬉しいという方は大きな達成感を得られるでしょう。

冷静でいられる

通関士の仕事は専門職であり覚えることも多ければ、やっと覚えたと思ったら法改正でまた覚え直しをしなければならかったりします。

高い英語力は必要なくても扱う書類は英語で書かれているものが多いです。英語が不得意な人は最初のうちは戸惑うでしょう。

正確に申告をする段取りをして、その最中に段取りを変更せざるを得ないような荷主の要望が横槍して来たり…

デスクワークのルーティンに見えがちな通関士の仕事は毎日おなじテンポで進んではくれません。その都度感情に任せ噴火していては仕事になりませんし、正確さを求められる仕事のため冷静を欠くことで細かなミスが発生してしまう恐れもあります。
常日頃から冷静でいられる性格である人はこの仕事に向いているでしょう。

これらを持ち合わせていないと通関士はできないのか?

では通関士はこれらの要素を全て持ち合わせている人でないとできないのでしょうか?
と言うと決してそんなことはありません。

実際に細かい作業が苦手でも、自分が苦手ということを意識できてるからかしっかり確認をすることで仕事に支障をきたさない人もいますし、荷主が喜んでくれるのが嬉しくて続けられているという人もいます。

全然冷静な性格ではなく、トラブルに毎回辟易させられても、自分が担当した貨物が無事に通関が切れ実際に店頭に並んでいるのを見た時の嬉しさ、それを購入している人を見てやりがいがあると感じて続けているという人もいます。

どんな仕事でも同じかもしれませんが実際にやって見たらイメージが違った、結構自分にあっていたという人もいます。

有坂:うーん通関士さんと仕事のやりとりは今までもしてきたけど…こんなに気を使う仕事だったんですね。きっと私も若干(いやかなり?)無茶振りしてたかもしれません…。
今一緒に仕事している通関士さん本当に優しいから結構甘えていたけれど、もうちょっと気遣います 笑

湊君:はい、気遣って下さい笑 もしここまで読んでくれて、あまり世間では大々的に知られているかというとそうではない通関士という職業に興味を持ってくれたなら嬉しいです。大変だなと感じることも多々ありますが、実際に自分が取り扱った商品を見たりすると世の中の役に立っているのかなってちょっと思えますね。